ウルトラマラソン完歩のお話【レース終盤編】
丹後100kmウルトラマラソン 孤軍奮闘記の続きです。
碇高原の上り下りを達成!
なんと!80キロ走って(歩いて)きてしまいました。
30キロで心が折れてから、約50キロも走っているのです。
足が動いている自分に感心しつつも・・・思考停止状況です。
後から考えると自分を誉めてあげたいのですが、その時はまったくそんな状況にはありません。
「あと、20キロ・・・どうしよう」
20キロは知らない距離ではありません。
元気で普段なら90分前後で走れるところ、今はその倍以上かかるのです。
「果てしない・・・」
しかし、第4関門が約85キロにある。そこが最終関門になる。
よし、「まずは85キロだ」目標を切り替えます。
いくら数々の峠を越えられたからといって、この行程にも少しの上り下りが続きます。
本当に平坦と呼べる道がない・・・。少しの上りでも足が止まります。
本当に情けなくなってきます。脳が反応して身体を動かそうとする。
一生懸命に足を動かせって指令するのだけれど、一方で脳がやめとけって止めにかかる・・・。
これの繰り返しです。
ただ一つの希望は「ゴールが経験のある距離にあるということ」それだけです。苦痛もこの時間さえ耐えれば開放される。
目的を達成して開放されるのか?それとも自ら諦めて解放するのか?
これは自分にしかわかりません。
まだ、ほんの少しだけ諦めない心がありました。心が折れきっていなかったでした。。。
「もうここまできたら、時間オーバーは仕方なし。とにかく足を前に進めるだけ」
休憩所についても頭からの水かぶりと水分を補給しながら、スクワットしたら、すぐにスタート。前進前進!!1、2-いっちにー!
そして、30分近く進んでいると・・・最終関門に到着します。いろいろ食べ物もあるのですが、そんな精神的余裕も肉体的余裕もありません。
(不思議なことに、ボランティアの方とは話していたのですが・・・苦笑)
時計を見てみると1550くらいだったかと思います。
ギリギリだけど・・・行ける!
このあたりになると周囲の方にも完歩が見えてきたようで、モチベーションが上がっている感じがしました。
ラスト15キロ!絶対に完歩するぞ!!!