ウルトラマラソン完歩のお話【碇高原 山下り編】
丹後100kmウルトラマラソン 孤軍奮闘記の続きです。
碇高原に到着!!!!!!!!!!!!!
ここは第3関門にあたります。
休憩所になだれ込みます。
完全に心が折れていたので、イスに座り込んでしまいました。
(レースという意識はゼロです。最後までというより、「これから、どうするねん!」と自分自身と自問自答していました)
ここの休憩所はやはり、みなさんとんでもない状況で来られるみたいで、ところどころでへたり込んでいる方や、休むぞとスイッチを入れなおしている方など、様々です。
私も声をかけられました。「上りきれましたね。おめでとうございます!」
そういうことか・・・。そもそも上りきること自体が自分の限界に超えること、「ここの目的があったのかもしれない」とその時思いました。
なぜなら、スタート前に何人かで来ていた方が「前回は高原上りきれなかったんですよね・・・」みたいなことを言っていたからです。
何回も出ている人でも上りきれない坂って、いったい何やねん!と思いたいところですが、自分の限界と考えると納得できました。
私はここの休憩所で、着替えを用意しています。これがいい気分転換になりました。
靴下も代えを用意していたのですが、足がどうなっているかわからなかったので、あきらめました。完全にここで足指もやられてしまいました。
(終わってから、靴を脱ぐと、足はパンパンになって、血豆が3つと爪が1枚はがれていました)
こういう大会に出ると本当に皆さんの親切心に感動するのですが、このときも着替えと用意していたエアーサロンパスが使い古しだったことがわかり、イスに座りながらスプレーしているとすぐに切れてしまいました。
あちゃー・・・と思っていると大会に参加されている海外の方から「サロンパスどうぞ」と貸していただけることに。本当に涙涙です。
あと、携帯を見てみるとメールがいくつか入っていて、応援のメールもありました。これに返信することで自分自身で完歩の決意をして、いいわけや逃げ道をふさぎました。
ここでおそらく10分近くロスしたかと思います。そろそろ出ないといけません。
さあ、下りだ!いくぞ!
あれっ、足が前に出ない・・・。坂を下りながら足動かすと「これは折れるかも」というくらいの激痛に襲われます。
早く行かなくてはならない。上りであれだけ時間を消費したのに、ここで挽回せねば。。。しかし、激痛が。どうする???
歩幅を狭めて、歩くより少し早いスピードで、絶対に歩かないと心に決めて、山下りを実行していきます。
余裕あるのかないのか、どんどん追い抜かされていきます。みんなすごいスピードです。
抜かれるのを横目で見ながら、「落ち着け・・・」と心に何度つぶやいたか・・・
やはり、下りの途中でも、ギブアップ気味でへたり込んでいる人もいます。
ここをしのげば、あと20キロ・・・。ここをしのげば、あと20キロ。
上りとは違うタイプの「我慢」を覚えることができました。しかし、かなりに人に追い抜かれました。
激痛に耐えながら、決して歩かず、スピードを落としながらも前進を続けた結果・・・。
少し視界が広がってきました。旧道に入ったのです。
「ふもとに着いたのか???」
続く